ボローニャから移動し、とうとうルネサンスの都であるフィレンツェに到着した。
宿泊は、『Grand Hotel Villa Medici』で、5月音楽祭でも有名なコムナーレ劇場にもほど近く、私が宿泊した時もヨーロッパの有名なオーケストラが昼間ホテル内で練習しており、素晴らしい響きをまじかに聴くことができた。
フィレンツェは、歴史上、最も有名なパトロンであるメディチ家が創造した都市であるが、メディチ家は私にとっても最も尊敬するパトロン一族である。
何といってもあのダ・ヴィンチの庇護者であったのだから。
ミケランジェロを始め、メディチ家が存在しなければ、ルネサンスは興隆しなかったであろう。
ミケランジェロのダビデ像のアカデミア美術館、ダ・ヴィンチの受胎告知、ボッティチェリのヴィーナスの誕生のウフィツィ美術館と、人類の文化遺産の宝庫であるフィレンツェは、いくら時間があっても足りないほどであった。
フィレンツェの街を散策していた時、突然、自分の名前を呼ばれたので、驚いて振り向くと、そこに弟の彼女の友人が立っていたのである。
彼女は、銀座に本店を構える日本でも有数の靴店の跡取り娘で、丁度靴の勉強でイタリアに滞在しており、見本市が近いので、準備のためにフィレンツェの靴店を回っている最中であった。
フィレンツェもボローニャと並ぶ、皮革製品の街であり、あのサルバトーレ・フェラガモもポンテ・ベッキオ近くに本店を構えていた。
また、オートバイが多い街でもあり、空気はおせじにもきれいとはいえなかった。
フィレンツェはトスカーナ州の州都であるが、トスカーナ・ワインは世界に誇るワインとなっていて、ピッティ宮殿前の『ピッティ・ゴーラ・エ・カンティーナ』を訪れると、マニア垂涎のトスカーナ・ワインがリーズナブルな価格で所狭しと置かれていた。
オーナーと英語で会話し、ティニャネッロ数本と、あと数本他のワインを購入し、店を出た。
その後スペイン・トレドの画家の友人にティニャネッロをお土産として持って行ったが、今年もらった年賀状に、最近私のいとことあのワインを飲んだと書かれていた。
Mr. Cloud
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